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投稿記事「豊島区体育協会に加盟して」2014.9.19

豊島区空道協会牧登理事長より、「豊島区体育協会」への加盟とその後の活動をつづった投稿がありましたのでご紹介します。

「豊島区体育協会に加盟して」

社会体育としてさらに飛躍する空道

2013年12月3日、空道の新たな歴史が始まりました。特定非営利活動法人である「豊島区体育協会」(以降、豊島体協)に加盟したのです。武道系の団体では、弓道、柔道、剣道、なぎなた、少林寺拳法、合気道、空手道に次ぐ8番目の加盟となります。空道にとっては、東京都内の体育協会に加盟するのは初めてのことです。

加盟まで1年以上の交渉

加盟主体となったのは、総本部を中心に活動する「豊島区空道協会」です。都議会議員の堀宏道氏に会長をお引き受け頂き、日頃から大道塾総本部の活動を支援されている松倉喜康氏と生野裕也氏に相談役になって頂きました。

新しい武道スポーツということで、当初、豊島体協は空道の入会に強い難色を示しました。しかし1年以上にわたる松倉相談役らの継続的でねばり強い交渉の結果、団体の価値がようやく理解されるに至り、異例の年度途中からの入会が認められました。

入会が難航した経緯もあって、しばらくは豊島体協内での関係構築に時間がかかるのではと思っていました。しかし最初に出席した今年1月の理事会の席で、豊島体協の副島健会長をはじめ、他の32体育団体の理事から望外の歓迎を受け、心配は杞憂に終わりました。さらにその場で西伊豆の温泉への親善バス旅行に誘われ、二つ返事で参加を決めてしまいました。せっかくの機会なので、東孝空道連盟理事長と松倉相談役もお誘いしました。

早速、親善旅行に参加する

ところが、この親善旅行が、いい意味でも悪い意味でも記憶に残るものとなりました。旅行前日まで関東は記録的な大雪に見舞われ、首都圏の交通機関は大混乱を来たしていました。当初は中止になるものとばかり思っていましたが、西伊豆ではすでに雪はやみ、好天になっているという理由で、まさかの強行となりました。

朝8時に豊島体育館出発ということなので、30分ほど前に現地に集合しました。最寄りの駅から体育館までは、ほんの100メートルほどの距離なのですが、アスファルトの道は半分溶けた雪で川のようになっていて、ズボンの膝から下と、靴下、靴が全てびしょ濡れになりました。驚いたのは東理事長がちゃんと長靴で来られていたことでした。「俺は東北出身だから、こういうのは慣れているんだよ」と鼻高々に私を憐れんだ東理事長でした。東京暮らしの長い私はそもそも長靴など持っていません。

各所で交通機関の不通が続いていたため、定刻になっても参加者はほとんど集まりません。結局、出発できたのは午前10時過ぎでした。その間は、ずっと窮屈なバスの中で待機していました。出発しても難儀は続きます。高速道路は全面通行禁止。一般道も雪が大量に残っており、大渋滞です。歩くようなノロノロ運転を余儀なくされました。大変な旅行に参加してしまったことに気づき、強く後悔しました。結局、目的地の沼津の温泉旅館に到着したのは、なんと夜の11時過ぎ。のべ15時間のバス旅行となりました。

空道魂で他団体とも良好な関係へ

ただし、こういう逆境の中でも、なんとか光を見出すのが「空道魂」だと思います。参加者は、ほとんどがスポーツ関係者、すなわち大抵はお酒好きです。バス車内には想像を超えた大量のアルコールが用意されていました。足りなくなれば途中のコンビニでいくらでも補充できます。そう簡単には到着しないと割り切った自分は、頭をすぐに宴会モードに切り替えました。こうなると「何でもあり(≒大道無門?)」の武道を修行する我々の真価が存分に発揮できます。東理事長も「懇親会では絶対に敵に背を向けるな!(笑)」と常々語るように、はからずもお酒と歌で、車内の皆さまを先導する結果となりました。

現地に着いても、旅館の女将さんが食事も、お酒も、カラオケセットも片付けずに待っていてくれて、宴会はそのまま続行されました。次の日になっても高速道路は開通しませんでしたので、さらにまる一日、バスの中の宴会が続くことになりましたが、幸か不幸か笑、地方での行事の為に早朝帰京された東理事長はいませんでした。ホッ!おかげで豊島体協の面々とは戦友のように仲良くなれました。今では月例の体協理事会後の打ち上げ(飲み会)に参加しなかったりすると、悲しい顔をされてしまうような関係です。

地元に密着した武道スポーツへ

豊島体協の参加するイベントとして、大きなものに「東京都民体育大会」と、「豊島区民体育大会」があります。区民体育大会は豊島体協が開催当事者となるため、こちらのほうに力が入るようです。

その開会式が、9月3日、池袋の豊島公会堂で開催されました。東理事長、事務局長と一緒に参加したのですが、嬉しかったのは豊島体協の副島会長のスピーチです。今年の大きな成果として、「空道の新規加盟があったこと」を高らかに表明して下さり、参加者約800名の会場全体から大変に暖かい拍手を頂戴しました。

開会式では、各種目の昨年度の成績優秀者が表彰されました。将来は空道の区民大会を開いて、優秀な成績を残した選手をこの場で表彰してもらうようなことが実現できれば、豊島体協にも空道にも有益なこととなるでしょう。

良く空道連盟の主管団体である大道塾HPで地方の支部の選手が「全日本大会」の活躍で、地元の自治体から表彰されている記事が載りますが、あと2か月となった、「世界大会」や世界各地で開かれる「ワールドゲームズ」のような大きなイベントで豊島区空道協会の事務所のある本部(豊島区池袋)の選手などが活躍すればこういう場にも立てるのかな〜等と楽しい空想に耽ったものでした。

兎に角、もっともっと地元に密着した形で武道スポーツ「空道」の普及・発展が図れれば幸いに思います。

(牧登:豊島区空道協会 理事長)


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