2019体力別選手アンケート(寺口法秀)

所属・氏名

大道塾横浜北支部・寺口法秀

 

今大会の結果

240以下 優勝

1回戦:内田拓選手に効果優勢勝ち

2回戦:曽山遼太選手の途中棄権による勝利

3回戦:服部晶洸選手に延長効果優勢勝ち

決勝戦:伊東駿選手に延長効果優勢勝ち

 

  • 練習について
    • 練習時間は週何回で合計何時間出来ましたか?

道場での練習は週に3回、1回につき2時間半程度。

ウェイトトレーニングなどを含めると1週間に9時間程度。

 

  • 合計の内訳はどのような割合ですか?(ランニング  分、基本  分、ミット  分、ウェイト  分、打撃スパー  分、寝技スパー  分、その他  分)

サンドバッグ…20分×週2回、基本稽古…20分×週1回、ミット…20分×週2回、スパーリング(打撃から寝技まで)…20分×週1回、スパーリング(寝技のみ)…20分×週3回、スパーリング(投げ・崩しのみ)…20分×週1回、スパーリング(立ち組みのみ)…20分×週1回、約束組手…40分×週1回、自重トレーニング…15分×週3回、ウェイトトレーニング…30分×週1回、投げ技打ち込み…20分×週1回、寝技打ち込み…20分×週1回、その他色々…時間不明

 

  • 大会に臨むにあたり、その他にどのような練習を行いましたか?

試合の6週間前くらいからランニングを週に3回実施する。

道場での練習も週に1回増やす。練習内容としては前後の距離感を意識して約束組手やスパーリングをこなす。

 

  • それら上記の練習はどんな場面に生かされましたか?

    ランニングのおかげで延長戦になってもスタミナや集中力を切らすことなく、試合ができた。また相手を引き出してカウンターを取ったり、相手がカウンターを狙っていることを見破ったりできるようになった。

 

 

  • それら上記の練習方法についての反省・改善点はありますか?

    青木支部長をはじめ、諸先輩方の指導やそれに基づいた練習方法には改善点は見受けられなかった。しかしながら、練習でやったことの3,4割しかできてない自分にもどかしさを感じている。もっと試合で右ストレートや右の蹴りを放ちたかったので、次までにもっと反応と距離感に気をつけて練習したい。

 

  • その他試合前に特に気を付けたことがあれば、それも教えてください。

    今大会がアンチドーピング活動のコントロール下にあったので、試合3週間前くらいから栄養剤・飲み薬・塗り薬の服用を控えた。またGWの暴飲暴食のせいで試合までに1週間で5キロ近く減量するハメになったので、計量後の食事は水分・塩分・炭水化物を中心にして、胃がもたれやすい肉などの食べ物は控えて試合に臨んだ。

 

  • 試合結果について
    • 試合の結果について、どのように分析しますか?試合ごとに記入してください。

1回戦(VS内田拓選手):

相手は大道塾以外の所属の選手であった。空道特有の道着を掴んでの打撃を中心に攻める戦略を立てた。道着を掴んでの膝蹴り連打で効果ポイントを稼ぎ、ハイキックでも効果を取ることができたので良かった。ただ、自分の膝蹴りが何発もクリーンヒットしているにも関わらず、ダウンしなかった相手選手の撃たれ強さには驚かされた。

2回戦(VS曽山遼太選手)

試合開始直前、コートにしかも自分(青道着側)のいた青のテープ付近に嫌な穴が2か所あるのを感じた。なので、試合開始と同時にそこから離れ、白のテープが貼っている付近で試合をしようと相手と位置を入れ替えるように動いた。次の瞬間、相手選手がその穴に足を取られて転んだ。触れてもいない相手が転んで怪我をしてその場で悶絶している様に動揺を隠すことができなかった。4試合ほど挟んで、試合自体は再開したにも関わらず、相手選手のダメージを考慮して1分くらいで主審判断による相手選手の負傷棄権の裁定が下された。

3回戦(VS服部晶洸選手)

日頃から一緒に練習している同門の仲間であり、いい刺激をもらうことのできる一番ライバルでもある服部選手であるが、同階級にも関わらず試合をするのは始めてであった。お互いの得意・不得意を熟知している間柄だっただけに、互いの良さが出ない消耗戦となった。延長の末、相手の蹴りに右ストレートを合わせて効果を奪い、逃げ切った。今大会で一番疲れた一戦となった。

4回戦(VS伊東駿選手)

伊東選手とは3月に東北予選で対決していた。その時は延長2-3で敗れてしまったのだが、 その時にある程度の分析ができているので、苦手意識はなかった。伊東選手のそれまでの試合は鋭い右のショートパンチが冴えていたので、右を狙われないように、的を絞らせないように、突き・蹴り・柔道・レスリングと多方面から攻めることを心がけた。本戦で寸止めマウントパンチで効果を奪うことができたのだが、あまり安心はできなかった。そのため再延長を闘うつもりでプランを組んで試合をしていたので、あまり疲れなかった気がする。(横浜北支部の仲間たちからは「延長戦、バテてたよね」と後で言われたが…)

 

  • また、どの試合が一番印象に残りましたか?

    2回戦の曽山選手との試合が一番印象に残った。

曽山選手が負傷退場してから、4試合?を挟んで相手選手がコートに戻ってきて試合再開となった。その時に、(自分が大道塾大阪南支部に10年間在籍していたこともあり、相手が小学生の頃から知っている子だっただけに)戻ってきた姿にどこか安心している自分もいれば、相手が負傷していただけに100%圧勝しなければならないプレッシャーを感じて不安になる自分もいた。複雑な気持ちで勝負に臨まざるをえなかった。また、悶絶するくらいの怪我を負ってもなお闘おうとする曽山選手の闘魂には感心した。試合には勝ったが、勝負への執念という一番大切な部分では負けていたのかもしれない。

 

  • 今後の課題について(当面の目標と将来的な目標など。

    当面の目標は2つある。まず全日本無差別で優勝して北斗旗を獲得することである。大道塾のとりわけ関西は無差別級志向が強い地域である。そこで育った自分にとっては無差別級への挑戦はさけては通ることができない。今大会だけ見ても他の階級には今の自分よりもはるかに強い選手がいる。その選手に勝つために何が必要か考えたい。2つ目は第6回空道世界大会での優勝である。空道の母国の王者としてロシアをはじめ海外の有力選手を迎え撃ちたい。

そしてそれが終了したら、将来的に空道の指導者になりたい気持ちもあるが、それは選手を全うしたらゆっくり考えたい。

 

  • その他(上記項目以外で意見・感想があれば記入してください。)

    今回私が優勝できたのは、私と出会い、力を授けてくださった皆様のお陰です。

挙げていくとキリがないので、今回は4名に絞ります。

中学入学から大学卒業まで空道を1から指導してくださった大道塾大阪南支部の西出支部長。体がボロボロになりながらミットを持ってくださったあの日々は一生忘れません。優勝して恩返しできて良かったです。

次に、不器用な私に試合の仕方を教えてくださった大道塾横浜北支部の青木支部長。就職とともに入門した2年前、当時はアップライトで首相撲・蹴りの選手だった私に、入門後すぐ「お前は身体能力を生かして、突きとレスリングを磨いて戦え。試合でも首相撲・蹴りはその次でいい。」と導いてくれました。また打撃の距離感やテイクダウンの仕方を指導してくれました。それまでの私は“いかに寝技を避けて打撃で闘うか”を考えていましたが、青木支部長の指導で打撃も組みも苦手ではなくなりました。そして優勝できました。

そして、大学時代、私の選手生活を誰よりも身近で応援してくれた両親。こんな競技をやっていても怪我知らずの丈夫な体に産んでくれてありがとう。今までもこれからも心配かけて、すみません。

最後に、こんな素晴らしい大会を主催・運営してくださった東塾長始め審判・スタッフを務めてくださった皆様には感謝の思いしかありません。自分もいずれ空道に大道塾に恩返しできればと思います。

今回の優勝で天狗にはならず、次の世界大会に向けて日々成長できるようにがんばりますので、またよろしくお願いします。押忍