■2023全日本空道シニア選抜選手権大会 リポート

総評

いわゆる「壮年部」である「シニア」部門の全日本選抜選手権。今年も、それぞれの人生の歩みが滲み出るような、熱い闘いが繰り広げられた。例えば、64歳で優勝(軽量級)した三井和文の場合。三井は1980年初頭、千葉県の大学に通っていた頃に極真空手をはじめ、松井章圭現館長と稽古を共にし、郷里・帯広に戻って公務員となってからも極真空手を続け、そのときに入門してきた高校生・飛永耕治(現・大道塾帯広支部支部長)と巡り合った。その後、飛永が上京し大道塾の内弟子となり、全日本選手権で優勝し、帯広に戻って道場を開くと、そこに合流。30代半ばにしてあらたな競技ルールに挑戦しつつ、ときに道場で、ときに大会審判として、少年部の子どもたちの成長を見守ってきたのだという。その少年少女の中から、清水亮汰、小野寺稜太、大倉萌、小野寺玲奈といった全日本~世界のチャンピオンたちが巣立っていった後、自身は定年退職によって、稽古時間が十分に確保できるようになったことを活かし、今回、史上最高齢(たぶん)優勝を果たしたわけだ。シニア大会は、かくも人生の……そして空道の楽しみ方を教えてくれるものである。

なお、同日、シニア全日本大会で複数回優勝した者や、かつて一般部の全日本で優勝歴を持ち試合出場を希望する者、他競技で実績を残しての競技転向者によって「マスターズ」部門の大会も併催される予定であったが、出場予定者の負傷などにより、試合が実現せず。シニア層が気軽に競技に取り組める環境を整備するためにも、シニアとマスターズ、双方のカテゴリーが盛り上がっていくことを期待したいところである。(文責・朝岡秀樹)

決勝ダイジェスト

軽軽量級
堀田勇(青・三重県いなべ市)vs深草宏之(東京都小金井市)は、パンチの打ち合いで堀田が3つ、深草が1つ効果を奪い合う激戦で、堀田が本戦勝利。

軽量級
掴んでの頭突きやアッパーが交錯する延長、旗が2本ずつ両者に上がる接戦の末、三井和文 (白・北海道帯広市)が石田泰樹 (千葉県柏市)に勝利。

軽中量級
サウスポーで左ストレートがスピード抜群の菅剛志(青・神奈川県横浜市)が効果2つを奪取し、桐田淳利 (岩手県紫波町)を下す。

中量級
中量級。柊嘉実(青・東京都多摩市)が大外刈→ニーインベリーからのキメ突き→腕十字と、流れるような連繋で新里哲久(東京都八王子市)から一本を奪い、大会MVPにあたる平塚賞を獲得。

 

軽重量級
前蹴りを効果的にヒットさせた小川哲朗(白・福岡県大野城市)が吉本琢哉 (東京都三鷹市)に本戦旗判定5-0勝利。

 


重量級

投げられた後、いわゆる亀になる方向に回転してしまった伊東大地 (茨城県 鹿嶋市)を逃さずキメ打撃を行い、効果を奪った村野智之(青・千葉県浦安市)が本戦勝利。

超重量級
三島博史(青・東京都練馬区)がパンチなどで有効2,効果1を奪い、十河 良典(長野県小諸市)に本戦勝利。2回目の全日本選抜優勝(前回は2021年)を遂げ、マスターズ部門昇格が妥当と感じさせた。

入賞者。前列が優勝者(左から堀田、三井、菅、柊、小川、村野、三島)、中列が準優勝者

 

大会結果

2023 全日本空道シニア選抜選手権大会

2023年10月22日(日) 新宿スポーツセンター

【シニア軽軽量級】

優 勝:堀田 勇 (三重県 いなべ市)

準優勝:深草 宏之 (東京都 小金井市)

 

【シニア軽量級】

優 勝:三井 和文 (北海道 帯広市)

準優勝:石田 泰樹 (千葉県 柏市)

 

【シニア軽中量級】

優 勝:菅 剛志 (神奈川県 横浜市)

準優勝:桐田 淳利 (岩手県 紫波町)

 

【シニア中量級】

優 勝:柊 嘉実 (東京都 多摩市)

準優勝:新里 哲久 (東京都 八王子市)

 

【シニア軽重量級】

優 勝:小川 哲朗 (福岡県 大野城市)

準優勝:吉本 琢哉 (東京都 三鷹市)

 

【シニア重量級】

優 勝:村野 智之 (千葉県 浦安市)

準優勝:伊東 大地 (茨城県 鹿嶋市)

 

【シニア超重量級】

優 勝:三島 博史 (東京都 練馬区)

準優勝:十河 良典 (長野県 小諸市)

 

【平塚賞】

柊 嘉実