空道アジアカップオープン遠征レポート
内田淳一(大道塾総本部)
押忍、総本部の内田です。今回はロシア、ウラジオストクで開催されたアジアカップオープンに選手として参戦、遠征させて頂きました。
試合結果・・・準決勝でロシアのManavazyan Geghamという選手に負けました。惨敗でした。日本選手は全員シード扱いで自分は三回戦からでした。
初戦
いきなりロシアの選手との対戦。しかしやってみるとパンチのスピードもそれほどでもなく、難なくディフェンスできました。組んでもあまりパワーを感じなかったので得意の投げ→極めなどで効果を重ね完勝しました。
準々決勝
対アルメニアの選手。ロシア圏ということでやはり典型的なフックパンチャー。しかし先程の相手と違いパワーが凄かった。一番危なかったのは、こちらが大外刈りをかけた瞬間に体ごと持ち上げられ、頭からたたきつけられた場面でした。日本ではあの状況からリフトされることはありません。初めての経験でした。有効打はもらわなかったもののパワーと勢いでごり押しされ、最初の判定では副審三人の旗が向こうに上がりました。副主審と主審が引分でなんとか命拾いしたものの初めて経験する圧倒的なパワーに焦りました。しかし延長になるとあきらかに相手はスタミナが切れ始め、終盤巻き返して効果をとって勝利。
・・外国人選手全般に言えることですが配分なしに最初からフルパワーでくるのでペースは段々落ちていきます。勝つには本選での勢いをいかにさばくかにかかっています。試合が長引けば長引くほどチャンスがやってきます。
準決勝
ファーストコンタクトで「やばいな」と思いました。典型的なイケイケのロシアンファイター、イメージしてた通りのタイプでしたが、スピードとパワーがイメージを遥かに超えていました。勢いがすさまじく何もできぬままパンチなどで効果2をとられ、そのまま本選終了。結局そのManavazyan Geghamという選手が決勝でも同じロシア選手相手に勝利を収め、優勝。その試合もかなりの接戦で相手選手も強豪なのがわかりました。もしかしたら世界大会ではそれ以上の選手もでてくるかもしれません。終わってみれば、日本選手団は全員ロシア選手に敗北でした・・・。
ここで少し自分なりに考えた外国人選手を相手にする際の注意点や対策を述べさせて頂きます。先にも述べましたが、基本的には後半勝負だと思っています。今回の経験で更にその考えが強まりました。
最初からフルパワーでぶつかりあったら先天的な体力面で劣る我々には勝機はありません。いかに最初の勢いを受け流せるかです。延長までいけば必ずチャンスはやってきます。・・ただその戦法を成功させるには本選で相手に有効打をひとつもあたえてはなりません。少しのミスも許されません。アグレッシブさはむこうなので少しでも判定で不利になるような材料を与えれば本選判定で決まってしまい、後半勝負もくそもありません。・・そしてよく言われていることですが強いフィジカル、そして無尽蔵のスタミナは大前提だと思います。受け流すにもフィジカルがなければ簡単にふっとばされるし、後半のチャンスどころでこちらも疲れてしまっては元も子もないからです。その上で必要になるのが少ないチャンスをものにできるだけの技の精度だと思います。
まだ外国人上位選手との対戦を経験していない強化選手は、今イメージしている倍の圧力はあると考えていた方が良いです。面くらいます・・・本当に。
最後に今回の遠征の試合以外の部分をダイジェスト的に写真つきでレポートさせていただきます。
ホテル到着時。ブレブレですが・・・。 |
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部屋の様子。凄い高待遇です。 |
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初日の食事会。超高級です。はじめてフカヒレ食べました。ロシア連盟恐るべし・・・・。 |
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二日目。計量を終えた後、軽く観光しました。 |
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試合当日、フェチソフ・アリーナ。でかい! |
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試合後はホテルに戻り、パーティー会場へ。豪華すぎです。正面に立たれているのは塾長、事務局長はじめ、ロシアのアナスキン支部長などすごいメンバー。DJなんかがいたりしておしゃれな音楽がかかり、たいへん華やかな雰囲気です。自分、場違いです。 |
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酔っ払った勢いでロシア美女に一緒に写真とってもらいました。お人形さんみたいです。自分、ちゃっかりさんです。 |
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今回大活躍だったのが通訳のジーマ君です。選手団につきっきりで助けてくれました。機転がきくしお茶目でいいやつです。最終日に選手団からお礼に空道Tシャツをプレゼントしました。 |
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三位入賞でトロフィーもらえたのはいいのですが箱がないのでずっと手持ちで帰りました。もうウラジオから池袋まですれ違う人々にいちいちチラ見されました。完全に不審人物です。 |
今回、完全に負けましたが自分の中では一つの光明というか、つけ入る隙はあることが試合の最後の最後ではっきりわかりました。プラスに考えればこのタイミングでロシアの上位選手と実際にたたかうことができてラッキーです。この遠征がなければ世界大会で同じ目にあっていたかもしれません。貴重な経験となりました。最後にこのような機会を与えて下さった塾長、事務局長、ありがとうございました。押忍
更新日 2014.6.17